11ページ 分類 「エッセイ」
2006/03/18

陽炎

 陽炎・・・その細い足で葉の裏で身を潜め嵐の過ぎ去るのを待っている。

しかし、時には自然と言う強大な力にどうしようもない事もある。

陽炎は強風に吹き飛ばされた。

嵐が去った後に地面に叩きつけられた陽炎の姿は

もはや原形を留めてはいなかった。

見るとあちらこちらに陽炎どもの哀れな姿が

ここ一画の陽炎は全滅したのだ。

予期せぬ異常気象に全滅した陽炎どもは

氷河期に全滅した恐竜達の縮尺図を思わせた。

そして今、我々人類にも違った形のハルマゲドンが・・・

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